





座敷棟
玄関と、その東側にある座敷棟との境には塀重門(へいじゅうもん)が設けられている。
(上の画像、左端)
この塀重門は、もっともハレの出入り口であり、行幸またはお成り、あるいは勅使到着の
可能性のある家々には必ず構えられていた。
このような重要な客の場合は、玄関に迎え入れるのではなく、塀重門を通り、座敷縁先の
階(きざはし)から直接上の間へ迎え入れることになっていた。
使者の間(ししゃのま)
使者の間は8畳。
身分の低い客や、使いの者が通された。
中の間(なかのま)
中の間は12畳。
主人と同等の客が通された。
中の間に飾られている屏風は江戸時代のもので、「扇面図屏風」(せんめんずびょうぶ)と
呼ばれている。
これは、冷泉家10代当主・為頼が冷泉家の「泉」と「扇」との発音が同じことを気に入り、
作らせたものと伝わる。
上の間(かみのま)
上の間は13畳。
身分の高い客が通された。
上の間に飾られている屏風は江戸時代のもので「群鶏図屏風」(ぐんけいずびょうぶ)と
呼ばれている、原在照 筆。
これは御所より拝領した襖絵の一部を改装したもの。



広間(ひろま)
広間は17畳半。
近代的な客間として大正時代に新設された。
これら上の間、中の間、使者の間は一列に連なり、それぞれの部屋境の欄間は素通しであるが、
これは儀式や行事によっては襖を取り外して全体を一室化するためである。
また、これらの部屋の襖には、黄土色の地紙に雲母で型押しした牡丹唐草の唐紙が貼られている。
このような無季的な唐紙を用いるのは、歌を詠むおりに室内から季節性を排除し、絵柄が邪魔に
ならないように考慮されたものだからである。